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無催告失効条項の有効性(その1)(最判平成24年3月16日を題材に)

1 はじめに--問題の所在
保険料が未納となり,その結果,その保険契約が効力を失う場合の法的な問題として,無催告失効条項の有効性という論題があります。
この問題の所在は,ざっくりいうと,次のような感じです。

① 生命保険の約款では,通常,保険料の支払いが一回滞っただけでは,それだけで当該保険が効力を失うことにはならず,支払うべき月(「払込期月」)の翌月を払込の猶予期間と位置づけ,原則として,この猶予期間内に払われないときに,はじめて保険契約は効力を失うと,約款は定めています。保険契約が効力を失うことを「失効」といいます。この仕組みについて,くわしくは,こちらのページをご覧ください。
​ この約款条項は,通例,次のような文言です。すなわち,「保険
契約は猶予期間の満了日の翌日から効力を失います」。このような条項を,「無催告失効条項」と呼ぶことがあります。つまり,なんらの催告を要せずして,当然に保険契約が効力を失うことになるという内容の条項ですね。

② ところで,民法では,541条の本文で「当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる」と定めています。「催告」というのは,契約を解除する場合に,一方当事者がなんらかの債務不履行をしたとき,他方当事者が,では,ただちに解除するぞ,というのではあまりにも冷淡で公平とはいえないので,もう一度チャンスを与えます,それでも履行しないのならば,そのときに契約を解除しますよ,という,いわば最後通告のようなものです。

③ そうすると,さきほどの保険約款の「無催告思考条項」は,契約が効力を失うにあたって,催告を不要とするものですから,民法541条に反するといえます。もっとも,民法541条は,任意規定と呼ばれています。「任意規定」というのは,それと異なる内容の取り決めもすることができるような,比較的緩やかな条項のことです。これの反対語は「強行規定」です。ですから,民法541条に反するような取り決めも,原則としてOKということになりそうです。けれども,ほんとうに民法541条に反する保険約款の「無催告失効条項」は,なんら問題がないのでしょうか?

ここで問題となったのが,消費者契約法10条です。

④ 消費者契約法10条は,「(前略)法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して,①消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、②民法第一条第二項に規定する基本原則(註:信義誠実の原則です)に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする」と定めます。註と丸数字と一部読点を加えました。
 下線を引いた「
法令中の公の秩序に関しない規定」というのは,「任意規定」のことです。なので,この消費者契約法10条は,①=前段で,任意規定に比べて権利を制限・義務を加重する定めに言及し,②=後段で,信義誠実の原則に反する定めに言及したうえで,①+②の両方を満たす定めは,無効ですよ,と言っているのです。

保険約款の「無催告失効条項」は,消費者契約法10条に該当して,無効となるのでしょうか,それとも,消費者契約法10条には当てはまらないでしょうか?これが問題の所在です。

次のページ(無催告失効条項の有効性(その2))に続きます。

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